結婚式場の変更をしたいとき。契約後のキャンセルについて(プランナー解説)

結婚式場の変更をしたいとき。契約後のキャンセルについて(プランナー解説)

既に申込みを済ませている結婚式場をキャンセルしたり、別の式場に変更したいと思われている方もいらっしゃるでしょう。

理由はさまざまありますが、そもそも契約後に変更することは可能なのでしょうか。元プランナーが実体験を元にまとめていきます。

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契約後に、結婚式場を変更することは可能?

結論から言うと、会場の変更(キャンセル)は可能です。しかしそれには式場が取り決めているキャンセル料の支払いが必須条件です。

キャンセルや変更したいと思うタイミングによっては、キャンセル料が莫大な額になってしまうこともあるため、契約書を確認し見直しておきましょう。

【時期別】結婚式場のキャンセル料はいくらかかる?

計算

時期別にキャンセル料について考えてきます。

契約直後:申込金の返金は無し

契約直後に会場をキャンセルしたいと思った場合、多くの会場では申込金(内金・前金)全額がキャンセル料に匹敵します。

そのため、前金や内金と呼ばれる申込時に支払ったお金は返却されないことがほとんどです。

また契約から半年以上が経過していても、ドレスも決まっていない、打ち合わせがスタートしていないという場合であれば同様であることが多いです。

打ち合わせ〜最終人数の確定日まで:実費+キャンセル料

打ち合わせがスタートした後、ゲストの人数確定の最終〆切日までに式場をキャンセルしたいという場合は、申込み金の他に、実費(※)が必要です。

その他にも、挙式までの日数に応じて「見積もりの30%」など、式場によってキャンセル料の定義が異なります。

ポイント!
実費とは?

キャンセルを申し出たときまでに手配したものの費用です。例えば、招待状セットの注文料金や、引出物の注文料金など。

結婚式の直前・結婚式当日:全額

既にゲストの最終人数が確定し、挙式・披露宴に向け物事は進んでいる時期に式場を変更したい場合。

この時点でのキャンセルは、見積もり全額が必要である場合が多いです。

キャンセルするからといって、結婚式の見積もり以上の金額を請求されることはないかと思いますが、実際結婚式をしていないのに料金だけ支払うのは、ばかばかしいですよね。

キャンセル料は踏み倒し可能?対応方法は記事の最後でご紹介します。

契約後の式場変更はお金がもったいない!契約前の要注意事項

キャンセル

式場をキャンセルしたいときや、他の会場に変更したいときの理由は、カップルによってさまざま。

やむを得ない事情があると思いますが、ギリギリで式場を変更することは、多くのゲストにも迷惑がかかることを今一度、念頭においておきましょう。

とくに招待状をすでに送っている段階ならば、一度決めた会場はできれば変更しないことがベストです。式場を変更しないために気をつけてポイントをご紹介していきます。

1.式場を即決しない

初めてのブライダルフェアでテンションはMAX!フェアや式場見学の1件目で申込みしてしまうカップルも少なくありませんが、おすすめできません。

会場が気に入った場合は、仮予約で日程を押さえて、一端自宅に持ち帰り相談することが大切です。ましてや、見積もりを確認しないまま契約するなんて言語道断です。

他の会場と比較し、挙式の雰囲気・費用・交通の便・宿泊の有無など、さまざまな視点から契約するかどうか、じっくり考えましょう。

2.持ち込みに関してしっかり確認する

会場申込み後に、「話が違う!」とトラブルになりがちなのが「持ち込み」に関するポイントです。

持ち込みに関しては、会場によって以下のような決まりがあります。

  • 無料で持ち込みOK
  • 持ち込み料の支払いで持ち込みOK
  • いかなる理由であっても持ち込み不可

持ち込みたいアイテムがある場合、事前にしっかり確認しておきましょう。

ここで重要なことが「言った・言わない」のトラブルにならないために、担当プランナーと文書などで約束を取り交わしておくこと。

  • 持ち込みは基本NGだが、持ち込み料5万円を支払うので、ウェディングドレスの持ち込みを認める
  • 成約特典として、持ち込み料免除でカメラマンを持ち込むことを許可する

など、担当プランナーと文書などを取り交わしておきましょう。書面で証拠を残しておくことで、トラブル防止に繋がります。

3.プランナーの対応(好き嫌い)だけで決めない

契約時の担当プランナーの対応が良かった、という理由で会場を決めてしまうことも問題です。

そのプランナーがずっと勤務している保証はありませんし、契約後に担当者変更で他のプランナーになる可能性もあります。

自分たちのこだわりを実現できるか、披露宴会場の雰囲気が好みか、ゲストは参加しやすいかなど、プランナー以外の理由で式場を決めることをおすすめします。

一方、チャペルや披露宴会場は気に入っているのにプランナーの対応が悪いと感じることもあるでしょう。

その場合は、他のスタッフに担当者変更を依頼することをおすすめします。プランナー変更でも改善が見られない場合、契約を見送る事も視野に入れて下さい。

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結婚式場を変更(キャンセル)するときの流れ

パソコンでぺーパーアイテムを作る

会場を変更したいなら、言い出す時期は早いほうがいいです。どのように伝えていくといいのでしょうか?

まずは電話やメールで、変更理由を伝える

会場に出向いても問題ありませんが、まずは電話やメールで式場を変更したいという気持ちを伝えましょう。

式場をキャンセルしたり、変更したりする理由は人によってさまざま。

「他の式場の方が良いと思った」という理由だけでなく、資金が捻出できなくなったり、家族の不幸などから結婚式を出来る状況でなくなったなど、デリケートな理由も多いです。中には破談という理由もあるでしょう。

そのため、「なぜ変更したいのか」という理由は、言える範囲で伝えればOKです。

伝え方の例)
家族や親族に不幸が続き、結婚式を挙げられる雰囲気ではなくなったため、取りやめたい。

「予算の都合でキャンセルしたい」など金銭的な理由ならば、プラン変更などを会場側から提案をされる可能性もあります。

会場側の提示するキャンセル料を支払う

先にもご紹介しましたが、契約を結んだ後にキャンセルする場合、最低でも申込み金がキャンセル料として必要です。

申込金は契約時に既に支払っている場合が多いため、返金されないことを理解しましょう。

その上で、挙式までの時期により必要となるキャンセル料を会場側が提示してきますので、その内容に応じます。

変更したい理由が「担当者の対応が悪い、当初聞いていた内容と違う」など、会場側に対する不信感であれば、キャンセル料の支払いに納得がいかないと思います。

しかしキャンセル料についても納得の上で契約を結んでしまっている以上、認めざるを得ない部分でもあります。キャンセル料は踏み倒し可能?対応方法は記事の最後でご紹介します。

こういったトラブルに繋がらないためにも、契約前の確認はとても重要なのです。

本当に会場変更すべき?立ち止まって考えてみて

考えるカップル

誰でもカッとなって、「もうやめたい!」と怒りに感情が支配されてしまうことはあり得ます。

特に結婚式前は、精神的にもピリピリしがち。怒りがこみ上げてきたときこそ、深呼吸して「本当に式場変更するべきなのか」を考えてみてください。

担当者の対応が悪い、プランナー変更したい

式場ともめる原因として、担当者と馬が合わない、対応が悪いと感じるなどがあります。

その場合、なぜ不審に思うのかをまとめ、式場側に相談しましょう。他のプランナーに担当者変更するだけで解消されることは少なくありません。

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他の会場が気に入った

式場を即決した後のカップルに起こりがちなのが、契約後の目移り。

申し込み後に別の式場に変更するには、多くの場合、「申込金(内金)」がキャンセル料として徴収されるので、余計なお金を支払う事になります。

別の結婚式場に目移りしてしまう気持ちもわかりますが、式場変更(キャンセル)しないと理想が実現できないわけではありません。

●他の会場で気に入った演出があった
→申込みしている会場でも取り入れられないか相談をしてみる

●他の会場の方が、雰囲気が気に入った
→似たテイストでコーディネート出来ないか提案をしてみる

キャンセルしないまま、希望に近い結婚式を叶えることが十分に可能です。

「申込金が戻ってこなくてもいいから、どうしても他の式場に変更したい!」という場合、まだ打ち合わせがスタートしていない時期であれば、新しい会場に旧会場の申込料金分をサービス(値引き)してもらうよう交渉することも可能です。

例)
契約済のA会場をキャンセルしてこちらに申込をするから、申込み金は免除して欲しい

ただし、そもそも契約後に別の式場に変更するようなことがないように、じっくり見学にまわり、どの式場が自分たちに合っているのかを見極めることが大切です。

結婚式自体をしたくなくなった

マリッジブルーなどが原因で「結婚式をやりたくない」と思う方もいらっしゃいます。

マリッジブルーの大きな原因は、ストレスが溜まっていることや、新郎新婦の間で話し合いが上手くできていないことにあります。体を動かしてスポーツを楽しんだり、結婚式の話抜きでデートに出かけたりと、マリッジブルーを解消することに力を入れてみませんか?

それだけで結婚式に対しても前向きになれ、式場を変更したいという気持ちが薄れることもありますよ。

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キャンセル料の踏み倒しは不可!トラブルの元に

カップル

式場や担当者との意見の相違などから不信感が募り、キャンセルしたい場合は、キャンセル料金の支払いに納得がいかないこともあるでしょう。

しかしキャンセル料を踏み倒したり、式場からの支払いの連絡を無視することで、より大きなトラブル(裁判など)になる可能性も。

すでにご紹介した通り、一度書面で契約を結んでいる以上、契約書に記載されているキャンセル料の支払いにも同意したとみなされます。キャンセル料の支払いを無視し続けることはできないと考えましょう。

どうしてもキャンセル料を払いたくない!納得いかないとき

  • 式場と交わした契約内容が不当だと感じた
  • キャンセル料についての説明が一切なかった
  • 式場側のミスでこのまま式を挙げるのが困難だと感じた

など、新郎新婦側に過失がなく、やむを得ず式場をキャンセル(変更)する場合は、一度消費者センターに相談する手もあります。

消費者センターにはこれまでに、結婚式のキャンセルにまつわるトラブルが多数寄せられていて、消費者向けの対策も提案しています。詳しくは公式HPをご覧ください。

トラブルになってからでは遅い!結婚式トラブルへの備えとは_国民生活センター

まとめ

  • 契約後の式場変更は可能だが、キャンセル料がかかる
  • 初期のキャンセル料=申込み金(前金・内金)のため、返金はない
  • 契約後に変更しないためにも、即決せず、じっくり考えることがベスト
  • トラブルになる事が多い「持ち込み」に関しては、文書を取り交わしておく
  • 担当者の対応が自分たちと合わないから変更したい場合、プランナー変更を申し立ててみて

式場契約後の変更についてまとめました。筆者自身も現役時代さまざまな理由から式場をキャンセルしたい・変更したいという相談をうけました。

式場とのトラブルではなく、ご家族の中での問題や資金的な問題という理由ばかりでしたが、プランナー側としてもお二人の結婚式をお手伝いできない事は残念と感じていました。

一度契約した式場を変更するのは、時間もお金も無駄にすることになります。このようなことのないように、契約時はもちろん、打ち合わせが始まってからも、気になることはしっかり確認しておくことが大切です。

こまめに見積もりを提示してもらったり、言った言わない問題にならないためにも、電話ではなくメールを活用していくことがおすすめです。

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